決戦は月曜日
　２００４年８月１６日、午前３時３０分起床。まず、ここはどこかを説明しなければなるまい。ここは道の駅「湯の香しおばら」、出発地、そしてゴール地である。
　昨晩Ｓ氏と「明日の今頃何やってんのかな？」と話していたが、これから二人の身に起こるであろう困難を想像すると気分が滅入る。

　日頃の行いの悪さを反省するＳ氏…ではなく、ポーズを求めたらこんなカッコしやがった。
　足元に注目！Ｇパン！？動きづらくないのか心配になったが、氏いわく「いちばんアチーの履いてきた」のだそう。誰か取り憑いているんじゃないか？！と心配になったが、「そうかも…誰かが取り憑いてる！まるで別人。ただし下半身だけ！」とのこと。…そういうのは彼女と過ごす夜だけにしてくれ…。

出発前の二人の表情。あまりのおぞましさにモザイクなしには公開できません。自主規制します…。

コンビニ（ホットスパー）まで
　前日のうちに出発準備をしていたのだが、軽い朝食をとったり、準備体操をしたりしているうちに出発予定時刻の４時を過ぎてしまった。
　４時２０分、出発。塩原側の入口を目指し出発。赤い酔星号はＳ氏にたくし、私はＳ氏のシルバーモンキー号に跨がりいざ出発！
　Ｓ氏を前に行かせペースを作り、私がそれに続く。ＬＥＤのテールライトの点滅を見つつ、ゆっくりと塩原を目指して坂道を上がってゆく。

　途中、旧道らしきところで写真撮影などをしつつ休憩にする。が、歩道がある部分はほとんどなく自転車にとって地獄のような環境だ。幸いにも夜明け前、車の通りは少なく、大型車がほとんどいなかったのが幸いだ。しかし、愛車を交換したのは間違いだった。ギア比の関係でＳ氏にスタートから負担にならないよう赤い酔星号を譲ったが、ギア比以上に私にはシルバーモンキー号はしっくりとこなかった。サドルとペダルの関係ではないかと漕いでいる最中は思ったが、真相はいまだに不明だ。
　コンビニはまだ遥か先にあるが、もうすっかり夜が明けてしまった。ウタサンはもうすでに役目を果たしていないが、Ｓ氏のペースが予想以上に快調だ。止めてまでしまう気になれないまま走り続けた。

　塩那道路塩原側近くにあるコンビニに到着（このコンビニまるで塩那道路アタックのためにあるかのような位置にある）。その日の食料（オニギリなどは危ないので乾きもの、カロリーメイトなど）やスポーツドリンクを調達。これで水分はここで買ったスポーツドリンク２リットルペット２本とさらに水２リットルペット１本である。スポーツドリンク２リットルはそれぞれの水筒（容量８００ミリリットル）に分け、残りはその場で飲んでしまった。（実はここで大きなミスをしでかしていた。調達した食料があまりに少なかったのだ。カロリーメイト二箱。バームのゼリー二つ。それからビスケットのようなもの。以上。本来ならこれの倍は用意しておくべきだった。この後私は空腹との戦いもしなければいけなくなった。Ｓ氏はといえば、ばてたとかで食欲はあまりなかったらしい。実はそれが危なかったりする。）

　とここで自分撮り。Ｓ氏はすでにグロッキーかといえばそうではない。それどころか私よりも元気なのだ。確かに、休憩開始直後は疲れた様子を見せるものの、ものの数分のうちに元気な様子になっている。三味線をひいていた？！（今だから言えるが、ここまでの間にすでに私は一回本気でリタイアを考えた。あまりに道の状態が悪く、危険なのだ。といっても道がガレている等の危険ではない。車の通りが結構激しいのだ。私は普段あまり車の通りの多いところで自転車を漕ぐことはないため、これが相当なストレスとなり実際の疲れ以上に精神的に疲れてしまった。）

ゲートまで
　自転車を交換し、それぞれの愛車に跨りコンビニを後にする。コンビニを出てすぐに右手に現れる橋を渡るともうほとんど車の通行はなくなり私のストレス源も消えた。思わずＳ氏に「ようやく調子出てきた。」と宣言してしまった。
　が、いきなりのスゴイ上り坂。Ｓ氏に“牽引アシスト”を使用することを提案したが、「まだ大丈夫。」とのことだった。大丈夫じゃなくなるころには牽引するこっちも大丈夫じゃなくなっていること、計算に入ってる？

　そしてようやくゲートに到着。時刻は６時１５分。ゲート前に一台の車が止まっている。どうやらゲートが開くのを待っているらしい。８時になるとゲートが開放され車も通れるようになるらしい。はたしてこの車が動きだすであろう８時までにどこまで進めるのか？

ちょっと次回の予告。

Ｓ氏の頭上に見えているのは道？ まさかあんなところまで登るんじゃ…登るに決まっとろうが！！ それどころか…

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